2009年7月11日

『なぜ人間には宗教が必要なのか』

『なぜ人間には宗教が必要なのか』という本を、5月に日本に行ったときにたまたま見つけやっと読み終えました。が、正直、肩すかしをくらわされました。本の目次をきちんと見ずに買ったのがいけなかったのでしょうか???sad

なぜ人間には宗教が必要なのかについての章は、本の最後の方まで全く出てこず、また出てきてもほんの少しだけ。そして書いてあることは

「人間には宗教は必要か」という「問い」自体が、ナンセンス

だと。。。タイトルにもなっているくらいなんだから、きちんとその内容についてじっくり書け!と文句を言いたくなってしまいました。結局著者は仏教徒であるだけあって、仏教についての教えが詳しく書かれています。また宗教全般について諸々の事が書かれており、各宗教についてあまり知識のない方にはぴったりだと思います。(ただし ヒンズー教についてはほとんど触れず。。。なぜ?)shrug

結局、なぜ人間には宗教が必要なのかが未だに分からないままです。著者曰く、宗教があるから人間であって、宗教がなければただのアニマルだ、と。でもそれは違うような気がします。アニマルと人間との違いは、人間は考えることの出来る動物であること、自覚(意識)をもっていること、そして良いこと悪いことの判断ができること、だと私は思います。だから考えるものの対象が「宗教」ではなくても、人間であることに変わりはないはず。宗教を持っていない人をアニマルだ、と言ってしまっては、無宗教の人、神を信じない人はどうなってしまうのでしょう?!

ちなみに、人間に宗教が必要かどうかははっきりと断言できませんが、今1つ分かっていることは、

宗教によって道徳が教えられる

ということ。例えば法律では人を殺した場合にどのように罰せられるか、は記されていても、「人を殺してはいけない」とは記されていないのです。

モーセの十誡にしても、仏教、儒教における十の戒律にしても、人間が守るべき行いなどが示されたもの。そう考えると、私たちにとって宗教はとても大事な役割を持っているのかと思います。もちろん道徳心は宗教からのみ教わる物ではないことも承知ですが。wink

いずれにしても宗教というものは、何かしらの形で私たちの生活に大きく関わっているもの。宗教的でない日本ですらもそうだと思います。自分たちでは気づいていないけれども。そんな事を考えてみると、もうちょっと宗教について学ぶべきなのでは、と思います。star

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